日刊 English Motivator from HEA 2023年3月30日 Vol.6
以前もこの本を紹介したことがありますが、英文で自分の気をつけているところを伝える良い機会だなと思ったのでまた紹介させていただきます。
再び読み直したので前の紹介とは違っていると思います。
簡単な英語は幼稚な英語か
英語は単語も構文も、簡単かつ明瞭であることを常に要求します。
これは序章(P.5)に書かれていることです。
ふつうに中学高校と英語を勉強して、大学受験の英作文を書こうかという受験生。
英検でも受験するか…とやる気満々の社会人。
彼らが書く英語と言えば、たいてい、難しい単語のオンパレードとなります。
ぼくはたびたび、Twitterなどで、英検1級の英作文であっても英検1級の単語など使う必要はないですよ、と伝えています。
それはほとんどの受験者が、ふだんから英語を使うことがあまりなく、英作文も英会話もしない人たちなので(もちろんぼくも含めて)、「単語だけ難しい」作文や英会話になりがちだからです。
「訳す」のでなく「伝える」
これはP.30に書かれていることなのですが、英作文も英会話もこの心構えでやるとかなりできるようになると思います。
直訳ではどうしても「フリーズ」してしまう人が少なくないのです。
本書を読むとあたまに浮かんだ日本語を直訳できずに「フリーズ」してしまう癖のある人や、大学受験や英検などの作文に不安がある人はかなり気持ちが楽になるのではないでしょうか?
ではどうすれば「訳す」のでなく「伝える」に移行できるのでしょうか?
本書では次の、日本語を英語にしてみる練習問題があります。
(これら以外にもいくつもあるので楽しいですよ)
実験1
P.40
1,現状 current situationを使わない
2,学歴 academic backgroundを使わない
3,貢献 contributionを使わない
4,前提 premiseを使わない
5,イメージ imageを使わない
実験2
P.46
1,協力 cooperationを使わない
2,目的 purposeを使わない
3,原点 originを使わない
4,特徴 featureを使わない
5,実力者 a man of powerを使わない
たとえば「現状」をcurrent situationとしてしまう人は多いと思います。ちなみに本書を読んだときはぼくもこれが最初に浮かびました。
本書では”what’s happening now”と考えます。
動詞中心の考え方をすると、応用の利く英語が作れるというわけですね。
そして本書を読むと、ふだんから英文を読むときに間接疑問文と時制に目が行くようになります。
how〜のカタマリでこんなことが言えるのか!などと感動できるようになります。
そのようなカンが働くようになることこそ、本書を読む効能だと言えます。
偉そうに書いていながら、じつはぼくもまだ訓練中なのです。
一度読んでみると、英作文に対する意識が大きく違って来ることと思います。悩んでいる人ほどぜひ読んでみてくださいね!
最後に、本書の最後に次のようなことが書かれています。
人間関係と同じで、早晩付き合わなければいけない英語なら、はやく付き合い方をおぼえた方がいい。(中略)英語は付き合う相手として不足はない。毎日でも、一生付き合っても退屈しない。それは人生の素晴らしい出会いだ。
おわりに
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